「2006年平尾の夏」

師範代    平尾 裕子

 2006年08月27日

  先月、生まれて初めて人間ドックを体験しました。ところが、胸にしこりが見つかり、E判定。再検査です。実は、私の母が五年前に乳癌手術をしていて、だから、私もハイリスクなのですが、今まで何も調べた事がなかったんです。ここにシコリがと言われて、実際触るとあるんです。私の頭の中は、この若さ(笑う所じゃないですよ)で乳癌、もう間に合わない、死ぬんだ私。

 再検査の予約をとりつつ、心の中では、すっかり、死への準備をしていて、先ず考えたのは、空手やめる、テニスやめる、でした。自分の為にだけやっているスポーツではなく、テニスではコーチを仕事としていて、空手では、指導員をしていますが、健康あっての上で出来る事です。

 もう人生終わったと思っていました、が25日後、エコーとマンモグラフィー検査の結果、ただの乳腺症と判明し、私の苦悩はピリオドを打ちました。この月末には、自分の送別会をやって、九月からは全くの病人になるつもりでいた、軟弱な私です。闘病するというより、死の準備をするつもりでした。マジで25日間で、家がきれいになってました。

 そう考えると、今は、もうおまけの人生です。なんでもやらなければいけません。生きていれば、何も諦めなくていいんです。諦めてはいけないんです。

 お恥ずかしい話しですが、今年の夏の私の重大な出来事でした。