「ヨーロッパの声」

准師範   宮崎 祐吉

 2006年11月12日

 沖縄へ行ってきました。沖縄総本部秋の昇段審査が開催されました。
6段以上が7名も挑むレベルの高い審査会でした。
そこにはヨーロッパ、オーストラリアなどたくさんの外国の選手や先生がいました。その皆さんとお話したことの一部を今回はお伝えします。

まずはなつかしい顔がありました。「セルビアモンテネグロのミラン先生」。
5年前藤沢道場の国際セミナーにポポビッチ先生とともに出席していただきました。前回セルビアに帰り結婚をされたそうです。そして奥さんと2歳半の息子さんステファン君の写真を見せていただきました。彼は沖空会マーク入りの空手着を着ていました。(まだ2歳なのに・・・・おそるべき親バカでしょうか)
そのミランさんいわく、「空手が自分の人生で一番大切なもの」

「沖縄にきてたくさんの先生に直接指導していただくことができ、色々な経験が出来て本当に幸せだ。」 

ミランさんと一緒に面白い男がいました。クロアチアのポリスマンで空手家のダニエルさんです。クロアチアの警官で格闘家といえば、K−1のミルコクロコップ・・彼もよく知っていました。K−1や総合の話をしました。

ダニエルさんいわく、
「上地流の空手の技は、警察の格闘術より実際の場面で役に立つよ」
犯罪者と戦う時は、普通の拳ではダメ、小拳や平拳じゃないと一発で効かないんだよ。実戦で使えるのは上地流の空手だよ」

クロアチアでは5年くらい前まで戦争が行われていた事もあり、普通の家庭にも銃やナイフなどの武器があるそうで、そんな国の犯罪者は本当に危険です。そんな犯罪者と戦う警官が言うんだから、やっぱり上地流は本物ですね。

 こんな遠くの国の人たちにも大切に思われている空手をやっていることをとても誇りに思いました。
また、クロアチアもセルビアも経済状況は厳しく、平均的な月給は4万円くらい。そんな中で3週間、沖縄に滞在して稽古や審査を受けることは大変な苦労です。日本人である自分たちは幸せだなと思いました。

世界に誇れる実戦空手を身近に習える幸せを感じつつ、もっと稽古に励み腕を磨いて海外に負けないように頑張ろう。・・と強く思った楽しい沖縄でした。

最後にミランさんからのメッセージです。
「東京の道場からもセルビアに来てください。楽しみにお待ちしています。」