『怪人二十面相について(さらりと)考えるの巻き』 | |
師範 藤本 恵祐 |
2007年3月18日 |
私と同世代の方なら誰でもご存知の「怪人二十面相」。江戸川乱歩作の探偵小説「少年探偵団」シリーズに登場する大怪盗で変装の名人です。風説によれば、その変装ぶりがあまりにもレベルが高いため、自分自身も本当の顔を忘れてしまっているとか・・・。なんとも凄い愛すべきキャラクターです。 さて、今回は探偵小説のお話しではありませんが、人間の顔について少しだけお時間を拝借。皆さんは自分自身の顔を気に入っていますか。私は・・??(気に入っているところもあれば、そうでないところも) 振り返れば、私自身 この全ての顔=「役割」を好むと好まざるとにかかわらず果たして行かなければならない訳で、皆さんもほぼ同じ状況ではないでしょうか。まあ、冷静に考えたら凄いことですね(なるほど疲れるわけだ!)。そんな現実に対し、私は次のようなポリシーを持っています。「色んな顔を持つことは、生きて行くうえで必定。ならば、できるだけバランスよく顔を使い分けて行こう」。 人生が豊かかどうかは、実はこの「顔使い」のバランスが取れているかどうかにかかっているような気がします。特定の顔だけに比重が掛かかりすぎたら、窮屈な生活になるのではないかと思うのです。 私としては、上記のポリシーに則り、一日の生活で@〜Dの顔をできるだけ使える時間を均等にしたいという理想を持っています。現実に多い時間の順に並べると、@ACBDと言うところでしょうか。まあ、全て均等に、というのはかなり難しいので、せめて一日の中で、少しだけでもいいから全ての顔=役割を果たしたいな、と願っています。 例えば、@は当然としても、Aでは朝ご飯は必ず家族全員で食べて、たまには両親や妹に電話をして声を聞き、Bでは道端に落ちているゴミを拾い、友達にメールで近況報告してCは電車の中で空手の本を読み、帰宅途中の道で「廻し受け」をしながら歩き(笑)、Dは週末にひとり地元の居酒屋で美味しい焼酎を飲み(最近道場のちょい悪オヤジの皆さんと一緒のことが多いのですが・・・)、なんてささいなことですが、自分にとってはとても大切なことだと思っています。 「ふっ、ふっ、ふっ、明智君、一体僕が誰だかわかるかね・・・」。 「怪人二十面相」ならぬ「快人五面相(”ごめんなさい”と読む?)」でいつづけることが目下の私の願いです。 皆さんは、はてさて何面相でしょうか? |