至誠にして動かざるもの・・・。まごころこめて。 |
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准師範 宮崎 祐吉 |
2007年9月5日 |
記録的な猛暑が続いた今年の夏もやっと峠を越えました。皆さん 体調は崩していませんか?夏休みも終わり、スポーツの秋、天高く馬肥ゆる秋です。秋は実りの季節、大会や審査会など今年のこれまでの稽古の成果を試す季節がやってまいりました。より大きな成果をあげるために、一言。
至誠而不動者、未之有也 「孟子」 第7巻 離婁章句 上 孟子は、紀元前300年頃の中国の思想家です。孔子とともに儒学の世界で聖人と言われています。私が敬愛する幕末の「吉田松蔭」先生が命を懸けて実践された言葉です。
目先に利益や、見た目のかっこよさだけにとらわれて行動しても自分ひとりでは、結局たいしたことはできません。この言葉のように真面目に誠実に行動し、まわりに信頼されてはじめて人を動かす事ができ、自分の思うことが実現できるのではないでしょうか?稽古や試合に取り組む姿勢としても意識していきたいものです。試合をするとき、稽古をするとき、自分の相手や先生・生徒・先輩・後輩それぞれに対して常に真面目にまごころを持って、対することを心がければ、必ず成果はあらわれるでしょう。
でも下心(シタゴコロ)のある誠意は、相手も迷惑。「まごころ」と「シタゴコロ」よく似てるけど、間違えないようにしないと信じてもらえなくなりますよ。 おじさん会員の皆さん、お酒のおいしい季節になってきました。シタゴコロいっぱいでちょっとお出かけする前に、家族(奥さん)に姿勢を正して至誠して(まごころを尽くし)信頼を勝ち得て行きましょう。・・・無理か?(笑) また、孟子は4つの徳、「仁」(惻隠の心)・「義」(醜悪の心)・「礼」(辞譲の心)・「智」(是非の心)、この4つを磨いて人間は成長していくと語っています。武道を目指すものになくてはならないものですね。道場訓の内容とも同じです。でも これについてはまた別の機会に、ゆっくりと。 |