「日日是好日」 碧厳録より 

准師範  宮崎 祐吉

 2008年2月16日

月日のたつのは早いもので、今年もあっという間に2月になりました。
まだまだ寒い毎日ですが、春は少しずつでも確実に近づいていますね。
皆さんは元気に稽古していますか?
 

私にとって2007年は、記念演武会・沖縄研修・空手セミナー・首都圏大会
また中国遠征など楽しいことがたくさんありました。
しかし、10月に腰、11月に肩と故障し、一年の後半はなかなか思い通りの稽古ができませんでした。(残念!)

今年こそは怪我をせずに思いきり稽古を・・・と思っていましたが、1月にさっそく膝靭帯を痛めてしまいました。
やれやれ、今年も怪我と付き合いながらの1年になりそうです。

さて、今回のコラムは、公案集・碧厳録6則雲門十五日に収められている、雲門和尚が弟子との禅問答の言葉です。  

「日日是好日」 〜にちにちこれこうにち〜

一日一日毎日が大切なよい日である。

 一年365日(今年はうるう年で366日です)は毎日同じ日ではありません。

季節にも春夏秋冬と四季があるように、春や秋のように穏やかでここちよい日もあれば、夏や冬には、暑かったり、寒かったりと厳しい日もあります。

会社や学校が楽しい日があれば、楽しくなくて行きたくない日もあります
健康で楽しい日もあれば、けがをして痛い日病気で苦しい日もあります。
空手でも、稽古してもなかなかうまくできない、強くなれない、勝てないとか、つまらない日や泣きたくなる日もあります。

でも、そのすべての一日一日が自分にとって大切なよい日なのです。
苦しいときでも、その苦しさに立ち向かう自分を楽しむことができれば、どんな日でも自分にとって、「よい日」にできるのではないでしょうか?
 

私は今、膝を故障して稽古ができません。
でも今まで以上に、道場でみんなの稽古を見ることができます。
受けや突き・蹴り、補助運動、三戦や型、約束組手や自由組手などみんなの稽古を観て勉強になることがたくさんあります。
 

また、膝を痛めたことで下半身に無理な負担をかけない重心移動や無駄のない転身を体得することができるのではないかと思います。
そう考えれば、怪我をしたことも自分にとって、「よい日」なのかも知れません。

今は稽古できないことがとても辛いです。
でも「辛」という字は、もう一つで「幸」という字になります。

みんなと稽古ができないのはつらいですが、そんなときでも「日日是好日」と言いながら毎日を大切に過ごし、新たなものを見つけて一回り大きくなって復活をめざしていきたいと思います。

 今日という日、今という時間は一度しかありません。
苦しくも辛くても一日一日を大切にして「よい日」にしていきましょう。

お互い頑張りましょう。

 

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