この度の地震、会員の多くの方がこれまで経験したことのないような揺れを感じたのではないでしょうか?
また、阪神淡路大震災を経験されている方は当時の悪夢を思い出してしまったかもしれません。
さらに東北地方に家族・親戚・友人のいる方は未だ不安でいっぱいでしょう。
津波の脅威、壊滅状態の町、そこに住む人の悲惨な様子、放射性物質の漏洩という信じられない事態等々、何度も繰り返しニュースで見聞きし、実際にその場にいない私たちですが、恐怖で背筋が凍りついてしまった人も多かったのではしょうないでしょうか。しかし今回の災害において東京近郊に住む私達の多くが現実に体験したことといえば、帰宅難民になったこと、通勤・通学時の交通障害、停電、ガソリンや一部の食物について若干の供給不足くらいです。
しかし政府からタイムリーな情報が得られない一方で、マスコミから過剰な、またやや偏重された情報が発信され、実害のほとんどなかった私達の中にも浮き足立った行動を起こしている人も少なくありません。こういう時こそ、実害のなかった者は、冷静に物事を見つめ、災害に備えて何をしておかなければならないのか、災害が起こった時には何をしなければならないのか、被災した人に何をすべきか、自分なりの心構えや行動パターンを改めて考える機会にすべきではないでしょうか。
阪神淡路大震災や今回の大震災、また世界各地で起こる災害をただニュースで見ているだけの私達は、そのニュースの報道回数が減るとともに災害に対する危機意識も色あせていく傾向にあります。
「のどもと過ぎれば…」ということにならないよう、私もじっくりと防災について考えてみるようにします。
今回の震災における多くの犠牲を決して無駄にしてはいけない、と私なりに心に誓いたいと思います。