生涯現役

師範代  上地 正昭

 2011年05月28日

 ちょっと前までは試合に出るのは年齢的にもそろそろいいかなーと考えてた時期もありました。しかし先日アメリカのホプキンスが46歳でライトヘビー級世界チャンピオンに輝 いたように、最近の熟年のプロアスリートの活躍をみると、アマチュアなんてまだまだ50代でも60代でもいくらでもやれるんだなーと感じさせてくれます。

 日本人のトップアスリートの中にも、サッカーの三浦カズの44歳や中山ゴンが同じく今年44歳、テニスの伊達公子が今年41歳、プロ野球の工藤公康が昨年47歳で現役、山本昌が今年46歳で現役。また70歳を越えてのエベレスト登頂を成し遂げた三浦雄一郎、60歳を超えてからトライアスロンを始めて85歳を過ぎても現役の中尾友一、などなど優秀な実績を既に 過去に残しながらも、今現在もハードな体力を求められる世界で現役を続けている40代オーバのアスリート達が多くいます。プロ・アマ問わず多くの競技者に 勇気を与える偉大な人達ですよね。

 これらの偉業の実現のためには途方もない努力や才能があったことは言うまでもないでしょうが、このような人達を分析した研究者の話を読んでいると、ケガをし難い体作りを心がけているかどうかなども一つの大きなポイントのようですね。実際、三浦カズは練習の合間に暇があればとにかくストレッチをやっていることで有名だそうで、この辺りぐらいなら我々も参考に すべきかなと感じています。

 ところで、アマチュアの「現役」って何でしょうかね?私はやはり何かしらの勝負の舞台に立ってこそ「現役」と思ってます。40代、50代 になっても空手を続けているというだけで立派だと思いますし、昇級・昇段試験もいわゆる勝負のひとつだと思います。ですがやはり自らの意志で試合に臨むこと こそ真の意味での勝負の舞台のように感じます。ジョギングをしている人でも定期的に大会に参加している人と、していない人ではやはりレベルが違うように、型でも組手でもいいから勝負の場に自分を晒して省みてこそ「現役」かなと。 空手であろうとジョギングであろうと結局は自分との戦いであることに変わりはありませんが、樹木が冬場の寒さに耐え年輪を刻 み強度を増すが如く、勝負の前の何ヶ月間の稽古密度がいつもと違ってくることに、大きな価値があると思っています。

 ということで、今年も7月や10月に大会がありますので皆さん積極的に参加しましょう!
 

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