人脈』について考える

館長  藤本 恵祐

 2013年2月18日

最近「人脈」という言葉をよく思い出します。
仕事はもちろん、空手の活動でもこの「人脈」がものを言うシーンが大きいからです。

辞書などによれば、「組織や集団のなかで、意見や利害関係などによって作られる人間関係」と定義されますが、皆さんの日常生活における「人脈」はいかがでしょうか?  

私の「人脈」の定義には「利害関係」という要素は含まれません。「利害関係」によって形成される人間関係は「金脈」であって「人脈」ではないと思うからです。  

私心や私益、経済的打算が無く、純粋な、そして相互奉仕的な熱い想いによって築かれる友好的な人間関係こそが真の「人脈」だと考えます。  

ここ数年、上地完文先生の足跡を調査すべく、沖縄、中国、和歌山、兵庫、大阪などなど、たくさんの地域で、数えきれないくらいの関係者の皆さんと出会いましたが、皆さんには快く、本当に熱心に私に助言やご支援を与えて頂きました。  

時には無理なお願いやタイトな取材スケジュールにも関わらず、色んな資料も用意して受け入れて頂いたことも一度ではありません。  

今回の調査活動を通じて出あった皆様から、完文先生の伝記を読む日を楽しみにしていますとの温かい励ましの言葉を頂くにつけ、私は確かな「人脈」を得ることができた、と完文先生を始めとする上地流の先達に感謝するばかりです。  

完文先生、完英先生には、厳しい社会・経済環境のなか、明治、大正、昭和、平成という時代の激流を乗り越えながら、このすばらしい唐手を我々に遺して頂きましたが、私は今回の取材過程において、「両先生のすばらしい人脈の積み重ねのうえに今日の上地流がある」という確信を抱くに至りました。  

さて、我々のこれからの「人脈」はいかに・・・。  

皆様の素晴らしい「人脈」を是非これからも大切に育んで頂きたいと願っています。

 以上




 

 

 

 

 

 

ホーム