為す術が無い

館長  藤本 恵祐

 2014年2月15日

 
久々の投稿です。
寒い毎日が続いていますが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか?

関東地方は異常とも思われる寒波が襲来し、2月8日、14日と2週連続の大雪になりました。
過去に例を見ない積雪に、湘南市民の皆さんもさぞや驚かれていることでしょう。
 

添付の写真は、14日の夕刻に撮影した茅ヶ崎駅前の通称「雄三通り」です。
真夏のシーズンは、ビーチサンダルに水着姿の若者やサーフボードを積んだ自転車が主役の、いわゆる湘南ストリートの象徴でもありますが、まるで北海道か東北地方の冬の街みたいな感じになっています。

 タクシーも乗れず、仕方なく自宅まで歩きながら思わず出た言葉が、「為す術が無い」です。
そうです、自然の猛威には、人間は如何とも抗しがたいのです。
そのことは、先の東日本大震災の大津波にも感じた方も多いでしょう。
 

しかし、この「為す術が無い」という事実を、驕り高ぶった感のある現代人は時として肌身に感じる必要があるのではないでしょうか?  

科学技術や経済万能の時代でも、人間の力ではいまだ自然現象ひとつ防ぐことは出来ないのです。
即ち、人間=非力。
 

この謙虚な自省と態度こそが、現代社会では最も大切なのではないでしょうか。  

この大雪は、我々が自然に畏敬の念を持ち、足元をしっかり見つめて暮らしてゆかなければならないことを、さり気なく気付かせてくれる点において、実は誠にありがたいことなのかも知れませんね。  

唐手の修行でも、「己はまだまだ非力な存在である」という事実を常に頭の隅に入れて、コツコツ修業に邁進しましょう。



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