明治10年

館長  藤本 恵祐

 2014年8月24日

残暑お見舞い申し上げます。 

まだまだ蝉しぐれが街中のあちこちで聞こえてきますね。
急なゲリラ豪雨が来たりして、広島では沢山の方が犠牲になりました。
あらためてご冥福をお祈りしたいと思います。

 さて、私は夏季休暇の合間を利用して少しだけ趣味の世界に没頭しました。
以前このコラムでご紹介したことがありますが、私の趣味のひとつに、「古銭収集」があります。
要するに昔のお札やコインを集めてコレクションにするものです。
少しだけ「オタク」っぽいでしょうか??(笑)

 コインを年代別に整理したり汚れを拭き取ったりしながら、ふと1枚の1銭銅貨を手にしたとき、『明治10年』という製造年の刻印が目に付きました。 

あっ、明治10年(1877年)と言えば今から137年前、上地流流祖・上地完文先生が生まれた年であり、日本史的にはかの有名な「西南戦争」が勃発した年じゃないですか!(ある資料によれば、明治10年の「掛け蕎麦」の値段が8厘=0.8銭とありますから、今の「掛け蕎麦」の値段を250円と仮定しますと、1銭はだいたい300円に相当すると思われます) 

このコインは私が手に入れる前に、一体どんなふうに流通したんだろう?
・ひょっとして西郷さんの手のひらに乗ったことがある?
・いや、政府軍の指揮官のポケットに入っていたのでは?
・偶然にも完文先生が小遣いとしてお父さんから貰った硬貨では?
 

このコイン1枚を見るだけで、私のヒストリー・イマジネーションは無限に広がるのであります。

むむっ。しかし待てよ・・・
実は私の本業はクレジットカードや電子マネーで「キャッシュレス」社会を実現すること・・・。
 

あれっ、世の中から貨幣が無くなれば私の古銭収集の趣味もそこでおしまいになる?? 

それはコレクターとして困ったなぁ・・・。 

と、ここまで書いておきながら、最後は何とも締まらないコラムになってしまいました(笑)

  (参考) 
日本銀行(東京・日本橋三越近く)には「貨幣博物館」が併設されており、無料で見学できます。日本の貨幣のほとんどが陳列されています。
ご関心のある方は是非一度お訪ねください。

http://www.imes.boj.or.jp/cm/
三菱東京UFJ銀行にも「貨幣資料館」が併設されています。

http://www.bk.mufg.jp/csr/contribution/kids/gallery/index.html

 


 

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