『奥浜真三郎先生』を偲んで |
|
館長 藤本 恵祐 |
2015年5月23日 |
皆様ご存知の通り、石川道場の奥浜真三郎先生(範士九段)が、5月17日に逝去されました。
沖縄や東京のセミナーなどでお世話になった方も多数おられると思います。
私も約30年来のお付き合いでしたので、本当に残念でなりません。 あれは確か25歳の春だったかと思いますが、初めて沖縄を訪問し、アポ無しで当時のコザ道場を訪ねました。
そのとき奥浜先生は館長をされていて、稽古に参加の後、懇親会で楽しいひと時を過ごした記憶があります。それからは、沖縄を訪ねるたびに温かく迎えて頂きました。
奥浜先生は一言で言えば「稽古の鬼」。病気になられる直前まで稽古を欠かされず、実戦組手の稽古の凄さはもちろん、身体の柔軟性はまるで10代の青年のようだったのには舌を巻きました。
私が沖縄で上地完文先生の足跡を辿る調査を行っている際も、熱心にお話に耳を傾けて頂き、大変喜んでおられました。
先生の性格は「シャイ」。派手なことを好まれず、何事も地道に、愚直に取り組まれるそのお姿は我々修行者の模範であったと言ってもよいでしょう。強い男は静かで人に優しいという真実も先生から学びました。
享年69歳。まだまだこれからという時に、大変残念でなりません。
奥浜先生は最後まで東京本部20周年記念イベントへの参加を希望されていたとのお話を伺い、我々はこれからも先生のご遺志を受け継いで、ますます鍛錬修行と普及活動に打ち込まなければならないと決意を固くしました。
先生はきっと天国でも、いつものように稽古をされているに違いありません。
どうぞ、これからも我々をお見守りください。
合掌
|