『10年の計は元旦にあり』 |
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館長 藤本 恵祐 |
2016年1月1日 |
皆様、新年あけましておめでとうございます。
さて、元旦に際し、皆様も2016年をどのような実りある年にしようかと、色々思案されていることでしょう。そうです、「1年の計は元旦にあり」と申します。がしかし、私の今回のコラムタイトルは、「10年の計は元旦にあり」なんです。
おいおい、10年間も一体何を計画しようというのか??大方の皆さんは不思議に思われることでしょう。でも、私は至って真面目に、かつ具体的なプランを策定中であります。
公式ホームページの道場長年頭挨拶にも書きましたが、今から119年前の明治30年、我が上地流流祖・上地完文先生は、拳法修行の大志を抱き、琉球(当時)から数名の仲間とともに手漕ぎ船で中国・福建省に渡航しました。
まさに命がけの行動で、実際に途中で時化に遭い、危うく落命するところだったそうです。(このエピソードは、晩年の弟子に自ら語り残されています)
それから十数年、完文先生は福建省の州都・福州で周子和より虎拳、鶴拳を学び、苦心惨憺の末に琉球へその拳術と製薬術を持ち帰ったところから上地流の歴史は紡がれています。
しかし、武術は人に教授して初めて「流派・流儀」となります。実際に完文先生が正式な門弟を取ったのは、職を求めて和歌山に転出して以降、1925年の頃であり、一番弟子は現在の上地流和歌山隆聖館館長・友寄隆兄氏の祖父、友寄隆優先生であることは周知のとおりです。
そうなんです。1925年を上地流創流の年と定義するならば、今から10年後の2025年はまさに流派旗揚げからちょうど100周年となるのです!一つの流派として100年の歴史を重ねることは、人から人へと受け継がれる武術として物凄いことだと思うのは私だけでしょうか・・・。
しかし、その実現のためには、まずは毎日の稽古にしっかり取り組むことは勿論、用意周到なプランニングが必要であることは言うまでもありません。このコラムをお読みの方のなかには、「10年後のイベントなら1年か2年前にでも準備をスタートすればいいのでは?」と思われる方もおられることでしょう。
しかし、直前に準備に取り掛かるのと、10年後の「夢」として全員で想いと心を合わせてじっくり取り組むのでは、その成果と意義に大きな差が出てくるものと信じて止みません。子供の成長を考えてみれば、10年はあっという間でしょうし、実際に湘南修武館設立10周年から昨年の20周年までの10年間も、私の感覚では、まさに「光陰矢の如し」でした。
さて、世界の仲間とどのようなイベントで100周年をお祝いし、盛り上げようか・・・。私の夢はこの元旦から果てしなく広がってゆくのです。(誰か付き合ってくださ〜い)
えっ?10年後は何歳かですって??
とにもかくにも、創流100周年の記念すべき日を、皆様と共に迎えたいといういう決意こそが、私の『10年の計』であります。
あ〜、書いた書いた。言ってしまったわ、元日から(笑)
今年も皆様にとって素晴らしい1年となりますように。
2016年・元旦 |