継続は力なり 改め 継続は信なり

館長  藤本 恵祐

 2017年3月12日

 

久々の投稿となります。 

季節も春を迎え進学・就職のシーズンとなりました。
例年、部活などの理由で残念ながら道場を退会する方も出てきますが、せっかく唐手衣に袖を通し、黙々と稽古に打ち込む日々を重ねてきたのに、途中で止めてしまうのは本当にもったいないと思います。

 私は18歳で入門し今日まで38年間修行を続けてきました。学生時代はまだいいのですが、いざ就職したり家族を持ったりすると、仕事や様々なイベントなどに忙殺され、段々稽古や道場の活動にかける時間に制約が出てきたりします。実際、私も40代の頃は、寝食の時間を削って唐手と向き合う時期もかなりありました。 

まだ組織運営に参画する指導者層が育っていなかったこともあり、首都圏大会の諸準備や審判長も一人で対応したりして、会社勤めをしながら3〜4日は睡眠時間がほとんど取れないまま当日を迎える状態・・・。その頃私の唐手家としての活動を知る職場の仲間は、『よくやるよね〜』『好きだね〜』的な視線で私を見ていたように思います。 

しかし、50代になってからの私の唐手家としての評価は間違いなく変わってきたように感じています。『よくやるよね〜』から『約40年間、よくぞここまでやり遂げたね〜!!』という印象でしょうか・・・。 

東京本部加盟道場の拡張、伝記の出版、会館開設、国際交流などなど、もちろん指導者、会員、保護者の皆さんの支えがあってできたことばかりですが、仕事をし家族を持ちながらも、今日まで折れることなく唐手家としての活動を続けてこれたことが、今では仕事やプライベートの世界でも、私という人間に対する『信用』『信頼』を与えてくれていることは間違いありません。 

その意味でも、皆さんには是非修行を途中で止めないで生涯続けて欲しいのです。
コツコツと人知れず稽古を続け、修行10年、20年、30年、40年・・・と月日を重ねるごとに、皆さんへの『信用』『信頼』は大きくなることでしょう。(10歳で入門した方は60歳の還暦で修行「50年」になります!)

 もし事情があって途中で唐手の修行を止めたとしても、それに代わる何かを探し、生涯継続を目指して取り組んで欲しいと願っています。 

『〇〇一筋〇〇年』『〇〇バカ』 

こんな肩書や看板こそが、いくらお金を出しても買うことのできない『人間の証明』なのではないでしょうか。 

 

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