『拳父・上地完文風雲録』刊行に寄せて |
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館長 藤本 恵祐 |
2017年9月26日 |
すっかり秋らしくなってきました。食欲の秋・スポーツの秋・読書の秋の到来です。
さて、私が書きました上地完文先生の伝記改訂版「拳父・上地完文風雲録」が先月沖縄の榕樹書林から刊行されました。お求め頂いた方は既にお読みになったかと思いますが、ご感想はいかがでしょうか?
流祖完文先生の足跡を辿ることは、明治、大正、昭和の近代日本・中国史と沖縄、中国、関西の地政学をクロスで学ぶ機会にもなります。
武術を学ぶ者は、その流儀が伝える「技法」「歴史」「精神」を全て修得するよう務めることが大切だと思います。本書ではその「歴史」と「精神」について可能な限り触れてみたつもりです。
さて、私はいま、この伝記をベースに、完文先生をモデルにした小説を書いています。伝記は史実に忠実にが基本ですが、小説は自由な発想と想像で登場人物を描くことが可能です。もし昭和の初期に完文先生が東京に出てきて、他の空手家たちと交流していたらどうなったか・・・、完文先生のラブロマンスはどんな設定にしてみようか・・・、道場破りと対峙した時の闘い方はどういう攻防にしようか・・・。
そして、最終的な私のゴールは、小説を映画化することなんです。
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