『インターネットと武術』 |
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館長 藤本 恵祐 |
2018年3月16日 |
最近、動画サイトやSNSで空手家や武術家(特に海外)が頻繁に自分の演武や稽古模様などの映像をUPしている例が見受けられます。
そのこと自体は個人の自由なのですが、正直、私にとってはただの自画自賛や自己満足のアピールにしか映りません。
私の師匠、故・山田親和師範はいつもおっしゃってました。
「人に空手を修行していることを知られてはいけない。相手が委縮するかも 知れないし、不毛な戦いを挑まれるかも知れない。そして、いざという時に、自分の得意技、隠し技をもし相手に知られていたら攻防の不利になる」
全くその通りだと思います。
そもそも、今道場で稽古をしている技法だけでは、ルールなし、審判なし、試合コートなしでのリアルファイトに巻き込まれた場合には十分ではありません。自分の体格や体力に応じた更なる相違工夫と鍛錬が必要で、そしてその稽古や技遣いは、あらゆる意味で他者に見せるべきではないと考えます。
このコラムをお読みの皆さんには、世相に左右されず、自分の信念に従って、是非「真の武士」になって頂きたいと思います。
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